それ、肺炎かもしれません(病気解説特集 | 2016.12.6). 14歳で家出し非行に走り、18歳で北新地のクラブホステス、19歳で未婚の母になる。5年間の社会人経験を経て、一人息子を育てながら大学検定を取得。26歳で看護専門学校入学、29歳で看護師免許取得。看護師・看護学生・看護学校受験生・シングルマザーを対象したブログを運営中の素人ブロガー。, ワーキングママかつシングルマザーのマリアンナです。 誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん、aspiration pneumonia)とは、口腔内の唾液や食べ物、逆流してきた胃内容物などを誤嚥することで、それらとともに気道へ侵入してきた細菌により生じた肺炎のことである。高齢者や寝たきりの患者は咳反射が弱くなっていることが多く、誤嚥のリスクが高い。, 明らかな誤嚥のエピソードがあり、発熱と低酸素血症や喀痰・咳嗽などの気道症状を伴い、胸部レントゲンで肺炎所見を認めれば診断は可能である。誤嚥のエピソードの有無がはっきりしないことも多く、寝たきりの高齢者や脳梗塞による嚥下機能障害など誤嚥のリスクが高いかどうかの評価も重要である。, 発熱、低酸素血症、喀痰、咳嗽などが典型的である。高齢者の場合、典型的な症状がなく、倦怠感や食欲低下などの非特異的な症状で発症することもあり、注意が必要である。, 呼吸状態や全身状態により、入院を要する場合もある。抗菌薬を用いて治療することが基本である。対象とする起因菌は口腔内常在菌に加えて、口腔内嫌気性菌を想定し、選択される。肺炎治療とともに、嚥下リハビリを行って、誤嚥の予防に取り組むことも大切である。, 神戸市立医療センター中央市民病院 ・バイタルサイン(血圧、脈拍、体温、SPO2) ・嚥下障害の症状の有無 ・適切な食事の形態を選択する Copyright© ・呼吸状態(呼吸複雑音、喘鳴の有無、呼吸数、痰性状) 誤嚥性肺炎の症状とは? 通常の肺炎であれば、 発熱・咳・痰が出る といった症状があります。 しかし高齢者の場合、こういった症状がみられないことも多々あります。 麻酔科 救命救急センター. 良き人生を歩めるよう日々奮闘。医療系から子育てまで幅広いジャンルで運営しています。 食べ物を口に入れ、咀嚼し、もみ込む一連の流れは誰でもやっている行為です。健康な人が食べる時は意識して物を飲み込むことはありません。しかし、実はこの仕組みはとても複雑で多くの器官のさまざまな動きが関わっているのです。 誤嚥性肺炎の症状. 2015 All Rights Reserved. 厚生労働省による平成29年度人口動態統計では、誤嚥性肺炎が原因で亡くなった人は全国で約36,000人に上り、死因順位の第7位となっています。 高齢者に多い誤嚥性肺炎とは? - 介護の専門家に無料で相談「安心介護」介護の基礎知識 ・口腔内を清潔にする(絶食中でも) 典型的な症状として発熱、せき、濃い色の痰などが挙げられます。高齢者だとこれらの症状が現れにくく、普段より元気がない、ぼんやりしている、食欲がないといった症状だけが現れることもあります。 高齢化とともに誤嚥性肺炎の患者の入院も増えてきて、つい誤嚥性肺炎に対する看護に「慣れ」が生じてませんか?誤嚥性肺炎は窒息リスクを潜在的に抱える非常に怖い病気です。誤嚥性肺炎の看護をするとき、注意しておくべきポイントがあります。 ・必要時は言語療法士による嚥下訓練を依頼する, E-P ・食事に集中できるよう環境を整える ©Copyright2020 看護師になったシングルマザーのブログ .All Rights Reserved. ・痰が貯留している場合は喀痰させるか、吸引を行う 食べ物が食道ではなく気管に入ってしまった場合、通常はむせて気管から排出する反射機能が働きます。 公開日: 現在、日本の死因TOP3になった肺炎(2015年地点)。高齢者社会になり、臨床で見てても肺炎で亡くなる方は非常に多いです。高齢者に特徴的な肺炎のひとつに、「誤嚥性肺炎」があります。この記事では誤嚥性肺炎の看護計画や看護問題、看護目標を紹介しています。 症状の出た経過を参考にして、画像検査や細菌検査、血液検査を用いて診断します。治療では抗菌薬を用いますが、重症の場合には酸素吸入や人工呼吸器が必要になることもあります。誤嚥性肺炎が心配な人や治療したい人は、一般内科や呼吸器内科、感染症内科などを受診して下さい。, 誤嚥性肺炎では、発熱、咳、痰などの症状が出ます。誤嚥とは、本来食道から胃に入るべきものが、気管から肺へ入ってしまうことです。胃は胃酸で守られているため細菌が入っても大丈夫なのですが、肺にはそのような防御機構がないために、細菌が入ってしまうとそこで周囲に炎症を引き起こしてしまうのです。, 誤嚥には、食事中にむせこんで周りで見ている人が「誤嚥だ」と気がつけるものと、寝ている間などに唾液が肺に流れ込んで、咳き込むこともなくいつの間にか細菌が肺へ入り込んでしまうようなものがあります。後者の場合には本人も周囲も誤嚥を認識できないため、病院で検査を受けてはじめて誤嚥性肺炎だと診断がつくことも多いです。, 誤嚥性肺炎を含む肺炎は日本人の死因の第3位を占めており、高齢の方が高熱を出して息が苦しそう(呼吸数が増える、肩で息をするなど)な時にまず考える病気です。, 心当たりがある場合には、まず内科のかかりつけの病院を受診することをお勧めします。いつも診てくれている医師がいるのであれば普段の様子と比較してもらうためにそちらを受診するのが良いでしょう。症状だけからは風邪なのか肺炎なのか他の病気なのかを判断することは困難です。胸の聴診やレントゲンを用いて肺炎の診断を行った上で、もし肺炎であったとしたら、通院で治療するか入院が必要かを判断することとなります。普段からかかっている病院がない場合には、内科のクリニック、または呼吸器内科のクリニックが良いでしょう。肺炎の原因が誤嚥かどうかは最後まで判断がつかないこともあります。, 誤嚥性肺炎は、感染症とは言っても人から人へ伝染するようなものではありません。しかし、嚥下力(ものを飲み込むのどの力)が低下しているご高齢の方では、肺炎が治ってもまた次の誤嚥性肺炎と、繰り返してしまうことが多いです。, 誤嚥性肺炎については診断がつき次第その場で治療が開始されますし、治療の方法にもバリエーションが少ないため、どこでどのような治療を受けるか迷う余地は少ない病気かもしれません。, 肺炎は日本人の死因の第3位です。肺炎になったと聞くと、とても重症な病気にかかってしまったと感じられる方がいるかもしれません。確かに肺炎は重症化し得る病気なのですが、従来元気に暮らしていた人が肺炎になることと、元々心臓や肺の病気、あるいはがんのような病気がある方が肺炎になることの間には違いがあります。免疫力が十分な方と免疫力が低下している方ではかかる細菌の種類にも違いがありますし、同じ種類の細菌だったとしても治療にかかる期間や症状の重さには差が出てきます。, このような事情がありますので、肺炎からどのように治癒するかは病院の設備によって異なるというよりも、原因となる細菌の種類であったり、患者さんに持病があるかどうかといったところで変わってくる側面が大きいです。大学病院など特殊な設備のある病院でなければ治療ができないということはあまりありませんが、そのような必要性が生じた場合にはその時点で元の病院から専門病院へと紹介してくれることでしょう。, 食べ物を飲み込む際や、気づかないうちなどに、唾液や胃液、食物とともに細菌が気管に入り込むことで生じる肺の炎症, 同じ "バファリン"でも主成分が違う?「大人用」と「子供用」の違いに要注意〔アスピリンシリーズ①〕, 子どもの「風邪症状」にどう対応する?インフルエンザや新型コロナ感染症との違い&適切な予防法とは, 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の最新情報まとめ:患者数(感染者数)、死亡者数、気をつけるべき点など(2020年11月14日更新), 胃粘膜に傷が。「ストレスで胃が痛い」と感じたら知っておきたい病気、AGMLと胃潰瘍とは?, 本サービスにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。, 明らかにむせこむ様子などのないまま、いつのまにか唾液が気管に入り込んでしまう形式の, ただし、社会的問題、倫理的問題など、本人や家族のために考慮すべきことが多く、「このような場合には胃ろうを作るべき」と医学的に一律に決めてしまうことはできない. ・血液検査 しかし、この機能が鈍ってしまうと、気管に入り込んでしまった食べ物を排出できず、結果として肺炎を起こすことがあります。, このように、食べ物や唾液などが、気管に入ってしまうことを誤嚥(ごえん)といい、誤嚥が原因で起こる肺炎を誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)といいます。, 高齢者の死亡の原因第3位に肺炎がありますが、そのうちの90%以上が誤嚥性肺炎です。, 「肺炎」は抗生剤や入院したら完全に完治するかといえば、そうでもないのです。一度かかると、慢性的に繰り返すとも言われています。, 抗菌薬を用いた薬物療法が基本です。呼吸状態や全身状態が不良な場合は入院して治療を行います。同時に口腔ケアの徹底、嚥下指導も重要です。, 高齢の場合、抗菌薬治療で肺炎が治ったとしても、入院中に筋力低下しADLが落ちていることがほとんどです。だからと言って、治療を行う急性期病院ではリハビリを第一に考えることはできません。, 自宅から受診・入院したとしても、治療を終えたあとに自宅に帰れるADLなのかが問題です。高齢であればあるほど、治療後自宅に帰れる人はわずか。, 誤嚥の原因を姿勢や食形態で改善できるのなら良いですが、もうどうしても誤嚥している場合は、「口から食べれない」ということなので、それを自然と見るか、別ルートでの栄養を考えるかしなければいけないのです。, でも、ある程度高齢で口から食べれないことは、老いた証拠であり自然なこと。たとえ家族が悲しくても。, ところが、看護師はそうは言ってはいられせん。毎度のことながら、その思いは胸に秘め、抗菌薬治療を行い、座位にして食事介助してみたり、輸液や内服だけでもと試行錯誤しております。, 誤嚥性肺炎になると、必然的に口から食べる量が減るため、低栄養・脱水・さらに嚥下機能低下になる可能性が高くなります。, しかしながら、低栄養状態だと肺炎治癒するまでの期間が長くなり、入院自体が延び、筋力低下からADLの低下につながります。そういったことを予防することが重要となります。, #1は直接命に関わるリスクであり、高齢でありそのままにしておくと老衰、もしくは餓死です。本人・家族に意向を確認します。, #2入院前と同じADLを保つのは至難のわざ。ですが、できる限りADLは保持したほうがいいです。, O-P 誤嚥性肺炎は飲み込みが悪いため、誤って肺の方に食べ物やつばなどが落ちてしまった後に起こる肺炎です。高齢者や脳梗塞の後に起こりやすいです。主な症状は、咳・たん・発熱・呼吸困難・意識もうろうなどです。寝たきりの方などでは症状がはっきりしないこともあります。 最終更新日:2020/06/05 ・食事摂取時は正しい姿勢をとる 2015/05/15 ・口腔内を清潔に保つよう指導する, 口から食べれなくなっても、医療の進歩により栄養を補充し生きることができる世の中です。しかし、実際の現場では、栄養過多による浮腫や体重増加もあります。, また、胃ろうチューブから1日3回看護師が栄養を流して、家族がまったく面会に来ない患者さんにとっての尊厳ってなんだろう?って思います。日本は死に対してネガティブな感情を持ちすぎています。, これから看護師になるであろう看護学生、または家族が誤嚥性肺炎で今後に暗い感情をお持ちの方に一度読んでほしい本。, 老人ホームの委託医の著者が、医療と関わらない自然死を進めています。高齢の自然死は餓死です。餓死はひどいものではありません。, 今まで何百年も続いた人間の自然の死の形が、口から食べれなくなったことによる餓死なのです。, 訪問ありがとうございます。現在看護師3年目あんこです。 ・胸部X線など, T-P ・意識レベル 37.5℃以上の発熱、CRP異常高値、末梢血白血球数9000/µL以上の増加、喀痰など気道症状のいずれか2つ以上存在する。, 臨床的に飲食に伴って、むせなどの嚥下機能障害を反復して認め、肺炎の診断基準1および2を満たす例。. これから看護師になるであろう看護学生、または家族が誤嚥性肺炎で今後に暗い感情をお持ちの方に一度読んでほしい本。 大往生したけりゃ医療とかかわるな (幻冬舎新書) 老人ホームの委託医の著者が、医療と関わらない自然死を進めています。 看護師 看護計画 大阪府 呼吸器科, 誤嚥性肺炎は、全ての高齢者に起こりうる病気です。誤嚥性肺炎に関する深い知識を習得することは、患者さんの看護はもちろん、アナタのご家族の死のリスクも減らすことができるのです。, 観察を怠ることなく予防策を講じれば誤嚥の可能性はかなり低くなるため、より良い看護ができるよう誤嚥性肺炎に関する知識を深めていってください。, 食べ物や飲み物を飲みこむ動作を生理学的に「嚥下(えんげ)」と言い、この動作が正常に働かないことを「嚥下障害」と言います。, 食べ物や唾液というのは、口腔から咽頭と食道を経て胃へ送り込まれます。嚥下が正常に行われない場合や、何らかの理由により、食べ物などが誤って喉頭と気管に入ってしまうことを「誤嚥(ごえん)」と言い、気管を通って肺に入った異物に含まれる細菌が原因となって起こる肺炎のことを「誤嚥性肺炎」と呼びます。, 日本人の死亡原因として、1位の癌、2位の心疾患、3位の脳血管疾患に続き、4位に肺炎があります。肺炎による死亡者の96.5%が65歳以上だと言われており、高齢者であればあるほど死亡確率が高くなります。, 肺炎は様々な原因により発症しますが、誤嚥が原因で起こる肺炎は全体の約70%を占めており、年齢と共に嚥下機能が低下するため、高齢者全てに起こりうる病気なのです。, 誤嚥性肺炎は嚥下機能の低下により起こるため、嚥下機能の低下がみられる病気を発症することで誤嚥を起こし肺炎になる可能性が高くなります。, 嚥下機能低下がみられる病気としては、脳梗塞や口内出血などの脳血管障害、パーキンソン症候群、アルツハイマー型痴呆症、その他にも口腔・咽頭・喉頭の疾患や食道疾患も挙げられます。, 誤嚥性肺炎は飲食物を口腔から摂り入れた際、嚥下機能の低下により誤って気道を通って肺に入ることで肺の内部で炎症を起こすことが第一原因となっていますが、実はそれ以外にも誤嚥性肺炎になり得る原因が存在しています。, 口腔内には「嫌気性菌」と呼ばれる細菌が、歯や舌の表面に住み着いています。嫌気性菌を含んだ唾液などの分泌物を誤嚥し、肺に入ることで炎症を起こします。虫歯や歯周病がある人ほど嫌気性菌の数が多くなるため、誤嚥性肺炎の予防として、口腔内を清潔に保つことが挙げられます。, 胃内容物が逆流を起こし誤嚥することでも肺炎になります。胃内容物には酸や消化液が含まれていることから、粘膜を損傷させやすいため、ひとたび肺に到達すると瞬く間に炎症を起こします。主に夜間睡眠中に多く、高齢者が誤嚥性肺炎を発症する多くの原因が睡眠中による胃内容物の逆流によるものです。, 誤嚥の可能性は高齢になるほど高くなります。その理由は加齢に伴う嚥下機能または呼吸機能の低下によるもので、主に以下のような事項が関係しています。, 高齢者になれば誰もが発症する可能性のある誤嚥性肺炎ですが、20代・30代・40代の方でも十分起こる可能性があり、現に若年層の発症率は年々高くなっています。特に次のような方は注意が必要です。, 泥酔した状態で寝ると、胃内容物が逆流を起こしやすくなります。また、肺炎に限らず、逆流により鼻や各器官に胃内容物が詰まることで窒息により死に至るケースもあります。, 睡眠薬の多くは嚥下反射を低下させる作用を持っています。睡眠に対する効能が強ければ強いほど嚥下反射が低下する傾向にあるため、強い睡眠薬を常用している人は注意が必要です。, 口腔内の細菌が原因で誤嚥性肺炎を発症することがあり、細菌の数が多ければ多いほど発症確率は高くなります。虫歯や歯周病は細菌が繁殖した状態であるため、早期治療が得策です。, 口腔内から飲食物を素早く摂取すると、誤嚥する確率が高くなります。また、一度の摂取が多いと、むせることにより胃内容物または摂取中の食べ物が逆流を起こすことがあります。, 前かがみの体勢で食事をするのではなく、椅子などにもたれた状態で食事をする場合、頭が上向きになり飲みこみにくい上に、気道の蓋が閉まる前に食べ物が滑り落ちてしまうため、誤嚥の危険性があります。, 食後すぐに臥床(床について寝ること)すると、胃内容物が逆流を起こすことがあります。中でも仰向けの場合に起こりやすいと言えます。, 誤嚥性肺炎には臨床診断基準をもって発症の有無を特定します。その診断基準は以下の通りです。, ①臨床的に誤嚥や嚥下機能障害の可能性を持つ、以下a~hの基礎疾患または疾患を有し、肺炎診断基準のいずれか一方を満たす事例, また高齢者の場合は普段の生活で、肺炎とは無関係のような次の症状が見られる場合でも、肺炎の可能性があります。, 誤嚥性肺炎を予防するためには、「嚥下反射の改善」、「口腔の清潔保持」、「胃液の逆流防止」の3つの対策があります。これらは、日々の生活の中で少し気をつけることで多大な効果があり、特にお年寄りの方に有効な手段です。, また、治療法としては「薬物治療」がありますが、効率的に治療していくためには3つの予防策との同時進行が不可欠です。以下にそれぞれの予防法・治療法を詳しく紹介しますので、しっかりお読みください。, 誤嚥性肺炎の大元となる原因が、食べ物を上手く飲みこめない、つまり嚥下反射が悪い場合です。嚥下がうまくいかない状態を「嚥下障害」と言い、加齢に伴い嚥下反射が悪くなるため、高齢者には避けては通れないものですが、食事姿勢や食事内容の改善を図ることで嚥下反射が良くなり、誤嚥性肺炎を発症する可能性が大幅に低くなります。, 口から物を食べる際、気道が広がっている状態が望ましいため、少し前かがみになって食事を摂ることが大切です。椅子にもたれかかった状態で飲食すると、気道の蓋が閉まる前に飲食物が滑り落ちて誤嚥する危険性があります。正常に座るのが難しい場合には、腰元にクッションを置くなど工夫しましょう。, 高齢になると食事がスムーズにいかないことにより誤嚥が起こることがありますが、これは大まかに3つのプロセスの内のどれかが原因となっています。そのプロセスというのは「咀嚼」、「食塊形成」、「嚥下」から構成されており、まずはどのプロセスが原因であるか突き止めた上で、それに応じた対処をしていかなければなりません。, しかしながら、全てのプロセスはスムーズに食事するために非常に重要であるため、特定が難しい場合には3つのプロセス全てに配慮して食事の改善を図ってください。, 咀嚼(そしゃく)というのは物を噛砕く動作のことを指し、顎の力が弱くなると咀嚼力が低下します。咀嚼力が低下すると唾液の分泌量も低下し、さらに舌の運動機能も低下するため、物を飲む込む力が減退し誤嚥する可能性が高まります。それゆえ、食べやすいように細かく刻んだり、柔らかくするという配慮が大切です。, 食塊形成とは、口腔内において噛んだ物を再びまとめる動作のことを指します。舌というのは物を飲み込む前に塊にし、それを歯側から食道側へ押し出す働きがあります。この機能が低下すると、咀嚼によってバラバラになった物が広範囲に食道を通るため、むせやすくなり、むせた際に胃内容物が逆流し肺に入ることがあります。食塊形成を助ける方法としては、一口大に切る、軟らかい状態にする、とろみをつけるなどが有効です。, 咀嚼や食塊形成も嚥下機能と深い関わりがありますが、身体自体が弱っている場合や脳卒中などの後遺症がある場合には、飲みこむ力そのものが低下し、特に水分摂取が上手くいかず、すぐにむせてしまいます。水分は気道に入りやすく、また、むせることによる胃内要物の逆流により誤嚥性肺炎を発症しやすいため、お茶などの飲み物、味噌汁、スープ類はとろみをつけてあげましょう。, また、嚥下機能を向上させる訓練として“嚥下体操”が効果的であるため、可能であれば下図の体操を実施しましょう。, 次に、口腔内の細菌が原因で誤嚥時に肺炎を起こすこともあるため、口腔内を清潔に保つことも非常に大切です。下図にあるように、口腔ケア実施の有無で10%以上も誤嚥性肺炎の発症率を下げることができます。, 要介護高齢者に対する口腔衛生の誤嚥性肺炎予防効果に関する研究、日本歯科医師学会会報誌2001より出典・引用, 口腔は肺や胃腸の入り口であり、適度な湿度と温度が保たれているため、細菌にとって非常に居心地がよい場所です。歯磨きやうがいを怠るとすぐに細菌が繁殖し、細菌の数が多ければ多いほど、誤嚥性肺炎のリスクが高まります。, 専門的な口腔ケアを実施するのが最適ですが、専門的な口腔ケアを受けなくても歯磨きや義歯の手入れをしっかりすることで雑菌の繁殖が大幅に抑えられるため、出来る範囲で口腔ケアを実施するようにしてください。, 食後すぐに横にならず、最低30分~1時間ほど座って身体を起こしているだけで逆流の多くは予防することができます。また、ゲップ(げっぷ)を抑えることでも胃液・胃内要物の逆流を防ぐことができます。ゲップというのは空気を飲み込み、胃内に溜まった空気が気道へ逆流し口腔から体外へ排出されます。, ゲップは生理現象であるため完全に防ぐことはできませんが、急いで啜り込むように食べると、空気が食べ物と一緒に飲み込まれやすくなるため、急いで食べる傾向にある人はゆっくりと食事することで当該のゲップを防ぐことが出来ます。, 薬物治療には2種類あり、誤嚥性肺炎を発症する可能性のある患者さんには「嚥下機能を向上させる薬」を、肺炎が発症している患者さんには「肺炎を治療する薬」が用いられます。, 嚥下と咳の反射を司っている神経伝達物質はドパミンとサブスタンスPで、これらの物質を増やす、あるいは分解を抑制する成分により嚥下機能を向上させ誤嚥を予防します。, ACE阻害剤は降圧剤であるため主に高血圧の患者に用いられますが、サブスタンスPの分解を阻害する作用も持っているため、誤嚥性肺炎の防止にも有効です。主に、タナトリル錠(5mg)が使用されます。, 抗血小板薬であるシロスタゾールは、血管拡張作用を持ち、ドパミンの合成を維持します。また、サブスタンスPの産生も維持されるため、誤嚥性肺炎の予防に効果があります。, 葉酸は神経伝達物質の合成に重要な役割を果たすことから、嚥下・咳反射の向上を促します。葉酸は緑黄色野菜などに多く含まれており、高齢者では不足がちになるため、栄養管理の上でも葉酸は非常に大切です。積極的に緑黄色野菜を摂取しましょう。, 漢方薬の1つである半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)は、嚥下反射時間を短縮する効果があります。また、神経障害の改善にも効果を示しているため、鬱やパニック、不眠症などにも効果的です。, 誤嚥性肺炎を治療する場合には、患者の病態に応じて慎重に実施しなければいけません。経口摂取ができる場合や点滴で治療する場合、グラム陰性桿菌が原因である場合など、それぞれの状況に応じて各種抗菌薬が選択されます。, 経口摂取が可能な場合には、クリンダマイシン(ダラシン®)またはクラブラン/アモキシシリン(オーグメンチン®)などにAMPC(サワシリン®)を併用して治療を行います。, 点滴で治療を開始する場合には、スルバクタム/アンピシリン(ユナシン®)またはクリンダマイシン(ダラシン)を用いて治療を行います。, 緑膿菌などのグラム陰性桿菌による肺炎が考慮される場合には、タゾバクタム/ピペラシリン(ゾシン®)またはセフェピム(マキシピーム®)とメトロニダゾール(フラジール®)を併用。あるいはセフェピムとクリンダマイシンを用いて治療を行います。, 誤嚥性肺炎を発症する可能性がある患者さん、または既に発症している患者さんに対する看護計画・目標で第一となるのが“予防”です。「4、誤嚥性肺炎の予防・治療法」で述べたように、まずは初発・再発を予防することが最も大切です。, ①嚥下反射の向上、②口腔清潔保持、③胃液の逆流防止、を主体とし、「2-2、注意が必要な人とは?」で挙げた例に当てはまる場合は、それらを考慮して看護していきましょう。, なお、患者さんの誤嚥性肺炎の発症を未然に防ぐためには、在宅におけるご家族の介護が非常に重要となります。入院時だけでなく、患者さんがより良い生活ができるよう、ご家族に予防策をしっかりと指導していきましょう。, 最後に、誤嚥性肺炎の看護における観察のポイントをご説明します。誤嚥を起こす可能性が高いのは“食事時”であるため、ここでは主に「食事前」「食事中」「食事後」に分けて、重要となる観察項目を紹介します。, これらは「6、誤嚥性肺炎の看護計画・目標」に通じるため、重複事項がありますが、どれも非常に大切であるため、各セクターにおける観察ポイントをしっかりと熟知しておいてください。, 患者さん、特に高齢者の方は覚醒せず朦朧とした状態では、嚥下反応や咳反応が鈍り、誤嚥する可能性が高くなります。眠気がある中、食事するのは危険であるため、完全に覚醒しているのを確認してから食事を摂らせてください。, 座位が上手く保てない患者さんは、前後左右にゆらゆらと揺れ、姿勢を保つために肩や首に余計な力が入っています。この状況下では嚥下機能が低下するため、安定した座位で食事が摂れているか観察してください。, 口腔内が汚染していると細菌量が増えるため誤嚥時に肺炎を起こす確率が高くなります。また、乾燥していると舌や頬、唇が動作しにくいため誤嚥の可能性が高くなります。, うがい時のようなゴロゴロという声に変化するのは、喉に飲食物が溜まっている証拠です。この状態で息を吸うと喉に溜まった飲食物が気道に流れこみ誤嚥します。水分が主な原因であるため、とろみをつける対応が必要です。, 喉と鼻の間の閉まりが悪いと、嚥下圧が鼻に 漏れて鼻へ逆流し、鼻水となって出てきます。この鼻水が気管に入ることがあるため、水分にとろみをつけてあげましょう。, 食事時間が短い場合、いわゆる早食い傾向にある場合、窒息や誤嚥の危険があります。また、食事時間が長い場合には、味や風味が損なわれると共に、姿勢の維持が難しくなるため、同じく誤嚥の危険があります。よって、患者さんに合った適度な食事時間を見極めることが大切です。, むせが嚥下前、嚥下中、嚥下後のいつ出 現するのかを観察します。また、嚥下反射がしっかりと起こっているか、喉仏が上下する動きをよく観察してください。, 口の中で食べ物や飲み物を保持できないと起こります。水分にとろみをつけて誤嚥を予防してください。, 嚥下の動きが不十分で喉頭蓋という気道の蓋が閉まらず、飲食物が隙間から気道に流入した場合に起こります。嚥下機能を向上させることで誤嚥を予防することができます。, 嚥下の力が弱い場合、息を吸った時に飲みこみきれなかった飲食物が気道に流入し、むせが起こります。交互嚥下を行う、咳をさせて喀出させる、まとまりやすい食形態を選択するなどの工夫が必要です。, 食後には口腔内に食べカスが残る場合が多く、残った状態が続くと細菌が繁殖し、誤嚥時の肺炎のリスクが高まります。それゆえ、食後には入念な口腔ケアが必要になります。, ゲップ時の胃液の逆流、咳き上げなどの少量の嘔吐などがないか観察します。胃ろうなどの経管栄養を実施している場合でも胃内要物の逆流は起こるため、食後2時間、最低でも30分~1時間は座位を保つようにしましょう。座位が無理な場合には臥床時にヘッドアップさせた状態で安静な体勢を保つようにしましょう。, 高齢者の肺炎のほとんどは誤嚥によるものです。特に認知症などの精神疾患を患っている方は誤嚥のリスクが高いと言えます。それゆえ、看護師は的確かつ効率的な看護ケアが不可欠なのです。, 患者さんの誤嚥の危険性を最小限に抑え、より良い生活を支援できるよう、誤嚥性肺炎に関する知識を深めて最大限の努力をもって看護ケアを行いましょう。患者さんによって状態は様々であるため、しっかりと観察を行い、少しでも誤嚥の可能性がある場合には早急に対処できるよう努めていってください。, 京都府出身、大阪府在住。大阪府内の一般病院で呼吸器科に8年間就業の後、現在はフリーの看護師として、さまざまな医療現場で働きながら、看護分野に関する取材や執筆活動を精力的に行っている。座右の銘は「健康第一」。過酷な看護業務に耐えうるため、また患者に対する献身的な看護を実施するため、自身の健康も必要と考え、2012年からマラソンを始める。現在では各地のイベントや大会に参加するなど、活躍の場は看護のみにとどまらない。, 人工呼吸法の1つである「NPPV」。侵襲性は低いものの、合併症の発症率が高いことで看護量は多, みなさんも災害派遣や海外支援など、自衛隊看護師の活躍を目にしたことが一度はあるでしょう。国家, 例年冬になると流行するインフルエンザは、看護の現場においても要注意な存在です。患者がインフル, 沐浴は新生児を入浴させ、清潔を保ち、血行を促進するとともに、新生児の全身状態を観察するという, 私は手術室で働く看護師です。手術室といえば、患者さんにとっては非日常の極みであり、病棟ナース, VAP(人工呼吸関連肺炎)の看護|原因や予防バンドル、ガイドライン、6つの看護ポイント.